複視を診たらどうするか (MB OCULISTA no.53)
複視を診たらどうするか (MB OCULISTA no.53)
販売価格: 3,300円(税込)
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商品詳細
様々な原因によって引き起こされる複視。その診察法の基本、特徴、鑑別方法から治療法までエキスパートが詳しく解説しました。日常診療ですぐに役立つ知識を網羅した1冊。
複視の診察法 | 植木 智志 |
複視の診察ではまず問診で単眼複視でないかどうかを確認することが重要である.麻痺性斜視による複視の検査にはHessチャートが有用である. | |
水平性の複視 | 後関 利明 |
水平性の複視を呈する疾患の中には,動脈瘤や脳梗塞などの頭蓋内疾患,重症筋無力症や甲状腺関連疾患などの全身疾患が潜んでいるため,原因鑑別には注意を要す. | |
垂直と斜めの複視 | 木村亜紀子 |
外観上目立たないため診断が難しい上下・回旋斜視の特徴と診断のコツについて述べた.治療成績は良好であり,積極的な治療が望まれる. | |
小児の複視 | 彦谷 明子 |
小児において訴えがなくても複視を疑う所見について述べ,日常診療で診察する機会の多い複視を伴う共同性斜視と注意すべき非共同性斜視の代表的疾患について解説した. | |
高齢者の複視 | 大平 明彦 |
高齢者の複視の原因は,麻痺性疾患と斜視である.前者に眼球運動関連の末梢・中枢神経障害,重症筋無力症,甲状腺眼症が,後者に開散不全型内斜視や小角度上下斜視がある. | |
めまいを伴う眼球運動障害 | 津田 浩昌 |
めまいを伴う眼球運動障害が片側性であれば中脳/橋病変,両側性ではFisher症候群/Wernicke脳症を疑う.延髄外側/小脳病変には,斜偏位が起こりうる. | |
視力低下と複視 | 山上 明子 |
視力低下と複視をきたす疾患としては,眼窩内〜眼窩先端部付近の病変や眼窩外で眼球運動にかかわる脳神経と視神経のいずれも障害する病変を鑑別に精査する. | |
頭部外傷と複視 | 畑 匡侑 |
頭部外傷後に生じる両眼性複視の原因として,眼窩壁骨折が最も多いが,眼運動神経麻痺も鑑別が必要であり,ひっぱり試験や瞳孔検査に加え,頭部画像検査が鑑別上重要である. | |
複視の治療(1)保存的治療 | 相馬 睦ほか |
複視の保存的治療として,プリズム処方を中心とした光学的治療が知られるが,周辺あるいは中心に部分遮閉を併用することで治療の適応範囲がさらにひろがる. | |
複視の治療(2)手術療法 | 根岸 貴志 |
・Hess赤緑試験を行い,共同性斜視・非共同性斜視を区別する. ・術眼,術筋,術式,過去の手術歴などを総合的に考慮する. ・麻痺の根治は不可能.両眼単一視野の拡大を第一目的とする. |
商品仕様
出版社 | 全日本病院出版会 |
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発刊年 | 2017年8月 |