ロービジョンケアupdate (MB OCULISTA no.77)
ロービジョンケアupdate (MB OCULISTA no.77)
販売価格: 3,300円(税込)
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商品詳細
ロービジョンケアの最前線で活躍するエキスパートを執筆陣に迎えた、ロービジョンケア解説書の決定版。
基本から実践、最新情報まで幅広く網羅した本書をぜひお役立てください。
I.今こそロービジョンケア | |
ロービジョンケアとは | 田淵 昭雄 |
ロービジョンケアでは日常の眼科診療において疾患の特徴を考慮した視覚障碍による生活上の支障やニーズを聞き取り,医療,教育,心理,福祉・行政等の総合的な対応を行う. | |
我が国における視覚障害リハビリテーションの歴史的変遷 | 安藤 伸朗 |
今後はAIが大いに活躍することが予想される.治療もできる,悩みとも向き合える,そんな医師を多くの眼科医が目指してほしい. | |
視覚障害者の実態とバリアフリー | 高橋 広 |
視覚障害者には文字・移動・コミュニケーション・心のバリアの4つがある.これらのバリアフリーを実現するため,見えることができる,見ようとする心のケアから始める. | |
II.職種ごとのロービジョンケア | |
眼科医とロービジョンケア | 井上 賢治 |
眼科医は患者の視機能を把握し,患者のニーズに応じてロービジョンケアを開始する.眼科以外のロービジョンケアは専門的な福祉施設に紹介する. | |
ロービジョンケアにおける視能訓練士の役割 | 石井 雅子 |
視機能の評価からロービジョンケアの導入を見逃さず,対象者のQOL改善のためのプライマリーなロービジョンケアを推進すること.ロービジョンケアのチーム構成として他職種との協働でより良いケアを目指すこと. | |
ロービジョンケアにおける看護師の役割 | 大音 清香 |
ロービジョンケアとしての看護師の役割は明瞭ではない.しかし,ロービジョン者が抱える不安や焦り,喪失感に陥る時期では,チーム医療として職種間の狭間の連携とケアが重要である. | |
III.疾患ごとのロービジョンケア | |
網膜色素変性患者のロービジョンケア | 石子 智士 |
網膜色素変性では,疾病の進行に伴って変化する多彩なニーズに対応したロービジョンケアが望まれる.さらに,眼科的ケアのみならず,心理的ケアも重要である. | |
緑内障患者のロービジョンケア | 川瀬 和秀 |
緑内障は自覚症状に乏しく,障害の進行も遅いためロービジョンケアは難しい.主なロービジョンケアは読字,書字,羞明,歩行で視野障害の部位と程度によりニーズが変わる. | |
糖尿病網膜症患者のロービジョンケア | 鶴岡三惠子 |
糖尿病網膜は適切な治療を受けないと失明に至る.内科・眼科の連携が重要で糖尿病眼手帳の利用が望ましい.自己管理が難しい患者には介護保険制度の利用を検討する. | |
IV.ロービジョンケアを始めよう,広めよう | |
視覚障害者に対しての援助(支援)方法総論 | 山田 信也 |
視覚障害の支援は,自立訓練(機能訓練)施設で,特に安全かつ効率的な単独歩行,仕事におけるICTの柔軟な対応などを押さえて,地域におけるさまざまな資源の活用が望まれる. | |
地域や病院でのロービジョンケア | 斉之平真弓 |
地域や病院でロービジョンケアを始めるための,3つのポイント(ロービジョンケアの手順・ネットワークの構築・知識のアップデート)を解説する. | |
スマートサイト | 平塚 義宗 |
スマートサイトはロービジョン患者が悩みに応じた適切な指導や訓練を受けられる相談先情報が記載されたリーフレットである.現在,都道府県単位での整備が進んでいる. | |
補助具の選択と便利グッズ | 山田 敏夫 |
補助具の選択には,ロービジョン者(児)の日常生活の不自由さ,不便さを把握することから始まる.それを改善するための工夫を一緒に考えることが,適切な補助具の選択に繋がる. | |
ICT機器のロービジョンケアへの活用 | 三宅 ? |
ロービジョンケアの一つの手段として,ICT機器の種類別の具体的な活用方法を知り,視覚障害者の情報障害と移動障害を予防する. | |
視覚に関連した生活の質(QOL)の評価 | 鈴鴨よしみ |
ロービジョンケアのアウトカム評価として,標準化された尺度を用いて患者の生活の視点を評価する視機能関連QOLを測定することは,患者中心医療の実現の一助となる. | |
V.福祉制度を知ろう | |
さまざまな診断書 | 加藤 聡 |
診断書として指定医しか発行できないものとそうでないものがあり,いずれにせよ,ロービジョンケアの第一歩となることが多く,その知識は重要である. | |
身体障害者診断書・意見書の書き方 | 永井 春彦 |
2018年7月に改正施行された新しい視覚障害認定基準の主な改正点とともに,診断書・意見書の書き方の要点をまとめた. | |
身体障害者手帳の活用 | 藤田 京子 |
身体障害者手帳取得で受けることができるメリットは大きい.患者によっては情報を得ることが難しい場合もあるのでロービジョンケア外来などでの情報提供が必要である. | |
諸外国での身体障害者制度 | 加茂 純子 |
国際基準であるFunctional Vision Score(FVS),実際に訪問できた英国の制度,オランダの制度について述べる. | |
VI.視覚障害者のための医療以外の力 | |
ロービジョン機器取り扱い会社,視覚障害者に紹介できる施設と患者団体 | 吉田 治 |
ロービジョンケアに関連する機器を取り扱うメーカー,販売会社をさまざまな分野からピックアップし,視覚障害者にとって有益な情報を提供できる組織を紹介した. | |
巻末資料 身体障害者手帳・視覚障害認定に関係する法令および通知(抜粋) | |
身体障害者手帳や障害認定を規定する法令および通知のうち,視覚障害に直接関係する部分のみを抜粋し,制度全般に関する総括的事項,視力障害の認定に関する事項,視野障害の認定に関する事項ごとにまとめて配列した. |
商品仕様
出版社 | 全日本病院出版会 |
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発刊年 | 2019年8月 |