点眼薬クリニカルブック 第2版

点眼薬クリニカルブック 第2版

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商品詳細

点眼薬は眼科特有の局所療法でありながら、使用頻度の高い標準薬でもある。したがって、正しく点眼薬を処方するためには十分な基礎知識が必要になる。約4 年ぶりの改訂となる本書では、 “これだけは知っておきたい”点眼薬療法のエッセンスに加えて、臨床症例も大充実。疾患・領域別に豊富な写真と丁寧な解説で点眼薬の具体的な処方がわか る。日常診療で点眼薬を上手に選び、使うための必読書。

1章 点眼薬の基礎
A 点眼剤 総論
 1 点眼剤の定義と特性
 2 点眼剤に求められる要件と留意点
 3 点眼剤の剤型と添加剤
 4 点眼剤と角膜透過性
 5 防腐剤の多面性
 6 点眼剤における先発品と後発品
B 点眼容器の機能と工夫
 1 点眼容器の重要項目と評価
 2 点眼容器の材質と特性
 3 点眼容器と1滴量
C 点眼剤の正しい使い方指導
 1 正しい点眼の定義
 2 点眼方法の指導
 3 複数の点眼剤を使用する場合の点眼指導
D 点眼剤の保管
E 使用期限

2章 感染症治療薬
I.抗菌薬
A 抗菌点眼薬を理解するための基礎知識
 1 病原菌の基礎知識
 2 抗菌点眼薬の基礎知識
B 抗菌点眼薬の種類と作用機序
 1 セフェム系抗菌薬
 2 フルオロキノロン系抗菌薬
 3 アミノグリコシド系抗菌薬
 4 コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム配合薬
C 疾患別薬剤選択の方法・治療薬選択のコツ
 1 抗菌点眼薬の日常診療での使い方
 2 抗菌点眼薬の副作用
II.抗真菌薬
A 抗真菌薬を理解するための基礎知識
 1 真菌性角膜炎
 2 抗真菌薬治療の適応
B 抗真菌点眼薬の種類と作用機序
 1 ピマリシン(Pimaricin)
 2 自家製抗真菌薬点眼液
C 真菌性角膜炎の病型別薬剤選択の方法・治療薬選択のコツ
 1 酵母型真菌による真菌性角膜炎
 2 糸状真菌による真菌性角膜炎
III.クラミジア治療薬
A クラミジア治療薬を理解するための基礎知識
B クラミジア治療薬の種類と作用機序
IV.抗ヘルペス薬
A 抗ヘルペス薬を理解するための基礎知識
 1 ヒトヘルペスウイルスによる角結膜炎
 2 抗ヘルペス薬治療の適応
B 抗ヘルペス薬の種類と作用機序
 1 アシクロビル
C 単純ヘルペス角膜炎の病型別薬剤選択の方法・治療薬選択のコツ
 1 樹枝状角膜炎
 2 円板状角膜炎
■症例でみる点眼薬の使い方
症例1 淋菌結膜炎の成人例:薬剤耐性に注意
症例2 インフルエンザ結膜炎の小児例:薬剤耐性に注意
症例3 コンタクトレンズ装用者の緑膿菌角膜炎:迅速な対応が必要
症例4 クラミジア結膜炎の成人例:点眼と内服による治療
症例5 壊死性角膜炎:ステロイドの使用法に注意

3章 アレルギー治療薬
A アレルギー治療薬を理解するための基礎知識
 1 即時型アレルギー反応
B アレルギー治療薬の種類と作用機序
 1 抗アレルギー薬
 2 免疫抑制薬
 3 副腎皮質ステロイド薬
C アレルギー性結膜疾患の病型別薬剤選択の方法・治療薬選択のコツ
 1 アレルギー性結膜炎
 2 春季カタル
■症例でみる点眼薬の使い方
症例1 アレルギー性結膜炎の小児例:基礎治療薬が重要
症例2 アレルギー性結膜炎:眼瞼炎合併例にはステロイドを使用
症例3 輪部型春季カタル:シクロスポリンが第1選択
症例4 ステロイド抵抗性春季カタル

4章 角膜治療薬・ドライアイ治療薬
A 角膜・ドライアイ治療薬を理解するための基礎知識
 1 角膜上皮障害の基礎知識
 2 ドライアイの基礎知識
B 角膜・ドライアイ治療薬の種類と作用機序
 1 ヒアルロン酸ナトリウム
 2 コンドロイチン硫酸エステルナトリウム
 3 フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム
 4 ジクアホソルナトリウム
 5 レバミピド
C ドライアイの病型別薬剤選択の方法・治療薬選択のコツ
 1 シェーグレン症候群
 2 SLK型ドライアイ
 3 Short TBUT型ドライアイ
■症例でみる点眼薬の使い方
症例1 再発性角膜上皮びらん:眼軟膏が重要
症例2 シェーグレン症候群:乾燥と炎症に対する治療
症例3 SLK型ドライアイ:瞬目時の摩擦に対する治療

5章 炎症治療薬
I.副腎皮質ステロイド薬
A ステロイド薬を理解するための基礎知識
B ステロイド薬の種類と作用機序
C ステロイド点眼薬の病型別薬剤選択の方法・治療薬選択のコツ
 1 ステロイド点眼薬の日常診療での使い方
 2 ステロイド点眼薬の副作用
II.非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
A NSAIDs点眼薬を理解するための基礎知識
B NSAIDs点眼薬の種類と作用機序
 1 プラノプロフェン
 2 ジクロフェナクナトリウム
 3 ブロムフェナクナトリウム
 4 ネパフェナク
 5 アズレンスルホン酸ナトリウム
 6 グリチルリチン酸二カリウム
C NSAIDs点眼薬の病型別薬剤選択の方法・治療薬選択のコツ
 1 NSAIDs点眼薬の日常診療での使い方
 2 NSAIDs点眼薬の副作用
III.消炎酵素薬
A 消炎酵素薬を理解するための基礎知識
B 消炎酵素薬の種類と作用機序
 1 塩化リゾチーム

6章 緑内障治療薬
A 緑内障の基礎知識
 1 緑内障の定義
 2 緑内障の分類
 3 緑内障の治療
 4 緑内障における眼圧上昇の病態
B 薬理作用
 1 緑内障点眼薬の位置づけ
 2 緑内障点眼薬の特徴
 3 緑内障点眼薬の作用機序
C 現在使用可能な緑内障点眼薬
 1 副交感神経刺激薬(縮瞳薬)
 2 交感神経遮断薬
 3 交感神経刺激薬
 4 炭酸脱水酵素阻害薬
 5 プロスタグランジン関連薬
 6 配合剤点眼薬
 7 新しい機序の点眼薬
D 緑内障治療における点眼薬の役割
 1 原発開放隅角緑内障と点眼治療
 2 原発閉塞隅角緑内障と点眼治療
 3 続発緑内障と点眼治療
 4 発達緑内障と点眼治療
■症例でみる点眼薬の使い方
症例1 「とりあえず無治療」も治療のオプション
症例2 治療の第一選択
症例3 治療選択の際,女性ならばもうひとつの配慮が必要!
症例4 点眼薬の選択の際,常に「副作用」への配慮を!
症例5 目標眼圧に到達しなければ,治療を追加せざるを得ない!
症例6 「目標眼圧の見直し」と「点眼の追加」は稀ではない!
症例7 眼圧下降の最終手段は手術!しかし,その同意が得られないと……
症例8 特に高齢者では「標準的治療」の例外が多い
症例9 緑内障点眼薬のパイオニアはピロカルピンだが……
症例10 続発緑内障では「原因治療」が第一だが……
症例11 緑内障は「超」慢性疾患なので

7章 白内障治療薬
A 白内障治療薬の基礎知識
B 白内障治療薬の種類
 1 ピレノキシン
 2 グルタチオン
■症例でみる点眼薬の使い方
症例1 加齢白内障:軽症例の保存的治療

8章 散瞳薬
A 散瞳薬の基礎知識
B 散瞳薬の種類と作用機序
 1 アトロピン硫酸塩水和物
 2 フェニレフリン塩酸塩
 3 トロピカミド
 4 シクロペントラート塩酸塩
C 散瞳薬の臨床応用
 1 調節麻痺下の屈折検査
 2 眼底検査のための散瞳
 3 アトロピンによる片眼弱視治療
 4 虹彩炎・ぶどう膜炎に対する瞳孔管理
 5 術前散瞳

9章 点眼麻酔薬
A 点眼麻酔薬の基礎知識
B 点眼麻酔薬の種類と特徴
 1 オキシブプロカイン塩酸塩
 2 リドカイン塩酸塩

主な点眼薬一覧&「臨床で使える! 一口コメント」
索引

商品仕様

著者 庄司 純 / 河嶋 洋一 / 吉川 啓司
出版社 金原出版
発刊年 2015年11月