眼科における薬物療法パーフェクトガイド(MB OCULISTA no.48/ 2017.3月増大号)
販売価格: 5,500円(税込)
商品詳細
眼科における薬物療法を完全網羅した本誌初の増大号。
病態から診断・処方、最新の知見まで疾患ごとにエキスパートが詳説。
日常診療のブラッシュアップに必ず役立つ1冊です。
眼付属器・外眼筋 | |
ボツリヌス毒素治療(眼瞼痙攣・斜視) | 根岸 貴志 |
ボツリヌス毒素は神経筋接合部に働き筋収縮を阻害する.眼科領域では眼瞼痙攣,片側顔面痙攣,斜視に適応がある.効果は3か月ほど持続して減弱する.斜視では筋電計を用いながら施注する. | |
角結膜疾患 | |
感染性角膜炎(細菌・ウイルス) | 鈴木 崇 |
感染性角膜炎(細菌・ウイルス)の治療は,的確な診断,病態の理解を行ったうえで,副作用が出ない必要最小限の抗微生物薬の投与を行う. | |
感染性角膜炎(真菌・アカントアメーバ) | 加治 優一ほか |
角膜真菌症やアカントアメーバ角膜炎に対して,診断から治療まで知識や技術を確認し,確実に治療できる態勢を整えておく. | |
ドライアイ | 大矢 史香ほか |
ドライアイのコア・メカニズムである涙液層の安定性の低下を効率よく改善させるためには,TFOTに基づく個々の症例に合った治療薬の選択が重要である. | |
アレルギー性結膜炎 | 佐竹 良之 |
効果的な薬物療法を実践するうえで,アレルギー性結膜疾患の病態の把握ならびにその病態に即した点眼薬の選択とその使い方が重要である. | |
緑内障 | |
原発開放隅角緑内障(狭義)の治療 | 川瀬 和秀 |
原発開放隅角緑内障(狭義)の薬物治療は,緑内障以外の疾患を鑑別したうえで治療を開始し,目標眼圧を設定して緑内障治療薬を組み合わせて使用する. | |
正常眼圧緑内障の治療 | 雲井 美帆ほか |
正常眼圧緑内障の第一選択は薬物による眼圧下降であり,さまざまな因子から目標眼圧を決定する.目標眼圧到達後も緑内障の進行によって目標眼圧を評価し直す必要がある. | |
原発閉塞隅角緑内障の治療 | 新垣 淑邦ほか |
原発閉塞隅角緑内障の治療は,外科治療が基本であり,薬物治療は手術治療を補完するものである. | |
続発緑内障の薬物療法 | 丸山 和一 |
続発緑内障の治療は外科的治療になるものも多いが,原疾患に対する薬物治療は必須である. | |
ぶどう膜炎 | |
ベーチェット病 | 岩田 大樹ほか |
ベーチェット病の眼炎症発作抑制に生物学的製剤インフリキシマブが高い有効性を示すが,使用上の注意点もある.病状に応じて正しい治療を選択する必要がある. | |
Vogt-小柳-原田病 | 蕪城 俊克 |
原田病では発症後なるべく早期にステロイド大量全身点滴投与を行い,ステロイド内服に切り替えて,経過をみながら半年以上かけて漸減・中止することが推奨される. | |
サルコイドーシス | 臼井 嘉彦 |
サルコイドーシスでは,副腎皮質ステロイド薬局所投与および全身投与の副作用に注意を払い,長期的な視野に立って治療方針を決定することが重要である. | |
感染性ぶどう膜炎 | 八代 成子 |
近年問題となりつつある新興感染症を含め,感染性ぶどう膜炎をきたす疾患の概略と代表的な疾患における薬物療法について概説する. | |
急性網膜壊死 | 岩橋 千春ほか |
急性網膜壊死の治療の基本はASAP(as soon as possible)であり,疑ったら確定診断を待たずにただちにヘルペスウイルスに対する薬物治療を開始する. | |
網膜疾患 | |
加齢黄斑変性 | 古泉 英貴 |
滲出型加齢黄斑変性に対する抗血管内皮増殖因子薬治療に関して,各種薬剤の特性,治療戦略,本邦での位置づけ,そして治療後の視力予後に関わる因子につき解説する. | |
糖尿病黄斑浮腫 | 野田 航介 |
糖尿病黄斑浮腫の薬物療法として,眼局所では抗血管内皮増殖因子(vascular endothelial growth factor:VEGF)製剤の硝子体内投与とステロイド製剤のテノン嚢下注射あるいは硝子体内投与が行われる.一方,全身性の要素が黄斑浮腫の原因と考えられる症例も存在するため,全身パラメーターへの留意も必要である.糖尿病黄斑浮腫の眼局所薬物療法および全身的な要素について,最近の知見を含めて論じた. | |
網膜静脈閉塞症 | 柴 友明 |
網膜静脈閉塞症における黄斑浮腫に対する治療の主役は抗VEGF薬である.安全に抗VEGF薬による治療を行うために入念な問診,全身状態の把握が重要であると考える. | |
網膜動脈閉塞症 | 田中 慎ほか |
網膜動脈閉塞症は早期に虚血を再灌流させる試みが必要な緊急疾患である.慢性期には新生血管緑内障や他臓器の虚血イベントを予防することが重要である. | |
中心性漿液性脈絡網膜症 | 沼 尚吾ほか |
中心性漿液性脈絡網膜症は漿液性網膜剥離を生じる自然消退傾向のある疾患であり,早期回復を期待して光凝固や光線力学療法を施行する.近年,内服加療の報告が散見される. | |
神経眼科 | |
視神経炎 | 毛塚 剛司 |
視神経炎治療には,通常ステロイド大量点滴療法が行われるが,抗アクアポリン4抗体陽性例などのステロイド抵抗性の場合には血液浄化療法が行われることもある. | |
虚血性視神経症 | 前久保知行 |
動脈炎性と非動脈炎性では治療方針が異なる.動脈炎性では可及的速やかにステロイド治療を行う.非動脈炎性では,いまだエビデンスのある治療法は確立されていないのが現状である. |
商品仕様
出版社 | 全日本病院出版会 |
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発刊年 | 2017年3月 |