画像診断から考える病的近視診療 [眼科臨床エキスパート]
販売価格: 16,500円(税込)
商品詳細
画像診断の発展がもたらした病的近視診療・研究の「進化」をこの1冊で!
眼科診療のエキスパートを目指すための好評シリーズの1冊。失明原因として大きな割合を占める病的近視については、近年めまぐるしい画像診断の進歩を背景に、新しい病態やメカニズムが明らかになった。本書では、病的近視の基礎知識や最新画像研究の成果から、黄斑部病変や緑内障・視神経症などの合併症診療の実際、斜視診療や屈折矯正手術、QOLまでを幅広く取り上げた。すべての眼科医必読の最新版コンプリートテキスト。
第1章 総説
病的近視の診療概論
I.近視人口の世界的な増加
II.一般的な近視と「病的近視」は異なる疾患か?
III.ほかの近視と病的近視の相違点
IV.病的近視における合併病変のメカニズム
V.病的近視の新しい定義
VI.病的近視に対する現行の治療
VII.病的近視に対する画像診断の有用性;OCT
VIII.画像診断の進歩により得られた新知見
IX.病的近視で得られた知見の有用性
X.病的近視に対する理想的な治療とは
第2章 病的近視を理解するための基礎知識
I 病的近視の病理学
I.マクロ病理学
II.ミクロ病理学
II 病的近視の疫学
I.近視が今なお重要な課題である理由
II.近視・病的近視の定義
III.単純近視と病的近視の連続性と予防可能性
IV.近視の有病率
V.強度近視の有病率
VI.近視性黄斑症の有病率
VII.近視性脈絡膜新生血管の予後
VIII.病的近視に伴う近視性黄斑症は予防できるか?
III 病的近視の遺伝子
I.連鎖解析
II.強度近視に対するゲノムワイド関連解析
III.近視に関するGWAS
IV.脈絡膜新生血管の発症に関わる遺伝子
V.脈絡膜新生血管のサイズや治療結果に関わる遺伝子
第3章 画像診断を用いた病的近視へのアプローチ
I 眼底画像診断
A 眼底自発蛍光検査
I.概説
II.各論
B フルオレセイン蛍光眼底造影
I.網膜脈絡膜萎縮病変
II.黄斑部出血
III.周辺部網膜
C インドシアニングリーン蛍光眼底造影
I.病的近視眼の脈絡膜血管の変化
II.病的近視合併症のICGA所見
D 超広角眼底撮影
I.原理
II.後極部の変化
III.周辺部の病変
IV.病的近視眼の網膜血管の変化
E 光干渉断層計
I.OCTの種類
II.OCTを用いた特殊な撮影方法
III.正常所見と近視眼の特徴
IV.代表的疾患のOCT所見
F 微小視野検査
I.測定方法
II.強度近視のmicroperimetry所見
II 眼球形状診断
A 3D MRI
I.3D MRIによる眼球の画像化
II.3D MRIの撮影方法
III.病的近視眼の眼球形状解析
B OCTを用いた形状解析
1 強膜形状解析
I.強膜および強膜内血管の観察
II.その他の黄斑部病変(黄斑部ICC,黄斑ピット,強膜全層離解など)
2 強膜曲率を用いた眼底形状解析
I.解析の方法
II.曲率マップの実例
III.本手法の長所および課題
IV.関連する報告
V.今後の方向性
III 前眼部画像診断
I.角膜厚
II.角膜形状測定装置
III.波面センサー
IV.前眼部光干渉断層計(OCT)
V.強度近視眼の前眼部画像診断と屈折矯正手術
VI.強度近視眼の前眼部画像診断と白内障手術
第4章 病的近視の合併病変の画像診断と治療
I 病的近視の黄斑部病変
A 総論と進行過程
I.総論
II.長期自然経過に基づいた進行過程
B lacquer crackと単純型黄斑部出血
I.lacquer crack
II.単純型黄斑出血
C myopic stretch line
I.lacquer crack
II.myopic stretch line
III.ほかの臨床的特徴
IV.視力と視力予後
D 近視性脈絡膜新生血管
I.特徴
II.画像診断
III.鑑別診断
IV.治療
E 近視性網膜脈絡膜萎縮
I.近視性網膜脈絡膜萎縮の種類
II.網膜脈絡膜萎縮病変の進行パターン
III.近視性網膜脈絡膜萎縮の視力と視力予後
F 近視性牽引黄斑症
I.診断まで
II.診断後〜治療まで
III.治療
G 黄斑円孔網膜剥離
I.診断
II.治療
[Topics]ICCを伴った網膜剥離
II 緑内障,近視性視神経症
A 病的近視の緑内障
I.視神経乳頭への圧ストレスと病態
II.近視眼の視神経乳頭へのストレスと病態
III.近視と緑内障の複雑な関係
IV.病的近視の緑内障診断の問題点
V.病的近視の緑内障の治療方針
B 病的近視の視神経周囲構造異常
1 くも膜下腔拡大,後天ピット形成,ICC
I.視神経周囲くも膜下腔とは
II.視神経周囲くも膜下腔の観察
III.強度近視の後天性視神経ピット
IV.intrachoroidal cavitation(ICC)
2 強度近視眼の強膜変形と網膜神経線維障害
I.なぜ視神経乳頭耳側のridgeが重要なのか
II.視神経乳頭耳側にridgeを伴う強度近視眼症例
III.ridgeのある症例における網膜神経線維障害の機序
IV.強度近視眼と高眼圧
V.強度近視に伴う血管周囲の網膜内層欠損
III 後部ぶどう腫と関連病態
A Curtin分類と,Optos®+MRIの新分類
I.後部ぶどう腫とは
II.Curtin分類
III.3D MRIによる眼球形状解析
IV.3D MRIとOptos®を用いた新分類
B 傾斜乳頭症候群
I.画像所見
II.検査
III.黄斑部合併症
[Topics]dome-shaped macula
第5章 病的近視診療に必要なその他の知識
I 病的近視の眼位異常
I.眼窩窮屈病とは
II.眼窩窮屈病のバリエーション
III.治療
II 固定内斜視に対する手術
I.診断
II.手術
III.術後の長期経過
IV.近視性斜視と両眼視機能
III 病的近視に対する白内障手術
I.術前評価の注意点
II.白内障手術時の問題点および注意事項
III.術後管理の注意点
IV.病的近視患者における眼内レンズの選択方法
V.術後屈折誤差について
IV 病的近視に対する有水晶体眼内レンズ
I.Artisan®とICL®の規格およびレンズの度数決定
II.適応選択と術前検査
III.手術の実際
IV.Artisan®とICL®の臨床成績
V 病的近視のQOL
I.健康関連QOLとは
II.近視とQOLに関するこれまでの報告
III.QOLを政策決定に生かす指標
IV.世界における近視の疾病負担
V.総括
商品仕様
著者 | 大野 京子 / 前田 直之 / 𠮷村 長久 |
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出版社 | 医学書院 |
発刊年 | 2017年04月 |